察知力 (幻冬舎新書 な 4-1)

察知力 (幻冬舎新書 な 4-1)


察知力 (幻冬舎新書 な 4-1) 察知力 (幻冬舎新書 な 4-1)
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■変なキーワード設定が俊輔を縛っている 評価3 日付2008-10-11
本作は、日本サッカー界を代表するファンタジスタのインタビューないし原稿を、
構成=寺野典子氏がゴースト・ライターとしてまとめたものと推測されます。

内容は、幼少期からセルティックに至る20年以上のサッカー人生において、
俊輔選手が何を考えて己を向上させてきたか。何が自分の転機となったか。
どのようにして多様な環境に順応したか。日常心がける取り組みは何か。
また、われわれの記憶に残る試合や出来事に遭遇してどのように対処してきたかなどなど、
一見天才と思える彼の地道な努力や驚くべき切り替えの速さを、
不器用に粘り強く語っていくというものです。

ただし、気になったのは、タイトルともなった「察知力」というキーワードの不自然さ。
たびたび「察知」という言葉が使われていますが、
俊輔選手のオリジナルではなく、出版社かライターがひねり出した語法なのでは?
どうも用語法が不自然で、彼の伝えたい内容を不当に制限しているように思えます。

せっかく、俊輔選手の適応力やひたむきなプラス思考に感心させられたのに、
三文字、〜力、インパクトのあるキーワードを!、
といった出版社のあざとさが前面に押し出されているようで、興ざめです。
■俊輔の現在・過去・未来 評価4 日付2008-09-21
俊輔のこれまでの軌跡、そして現在心がけていること、
そしてその先に見ている目標について、赤裸々に語った一冊。

試合でのコメントを聞くと、どうしても『無愛想』のイメージが強い選手でしたが、
この本で彼のサッカーに対するアツい思いと
人に対する優しさを感じ取ることができる一冊です。

くわしくはコチラ
http://nikkidesu.at.webry.info/200809/article_3.html
■「察知力」という言葉は読んでもぴんと来ない 評価3 日付2008-09-09
 中村俊輔が、いつ、どこでどんなことをして、そのとき何を考えたという話が中心なので、さらさら読める。
 イタリアとスコットランドの文化的な比較(特に選手や観衆のビヘイビアの比較)もされていて、なかなかおもしろい。
 ただ、一般向けだからか、サッカーに関する技術や戦術について大して専門的な記述はない。
 
 ビジネスマンとしての観点から見ると、本書は、「察知力」の本質に迫る本というより、自叙伝的要素が強いように思われる。
 むしろ「察知力」という大げさな言葉を使う意味があまりよくわからない。 
  
 まだ若いからか、文字に親しんでいなくて(実際、参照された文献はゼロ)言語化する訓練ができていないからか、印象的なフレーズにはぶつからなかった。
 読み進めても、目先は変わるが、基本的には同じ話を聞かされてる印象は否めず、「察知力」という言葉も、察知の手法、察知のポイントについて具体的には語られない。
 彼ならば、サッカーで敵の動きを見て何がどう察知できるかに絞って書き、それが日常生活やビジネスへにどう応用できるか、その可能性を説けばよかったのではないかと思う。

 むしろ、気になった言葉は、「引き出しを増やす」という表現である。
 サッカーにおいて「引き出しを増やす」というのは具体的にどういうことを指すのかを明らかでないが、相手に応じて対応のオプションを増やす手法が示せるのなら、サッカーを志す青少年や、サッカー指導者にとって座右の書となりうる可能性があるだろう。

 おもしろいと感じた部分を挙げておくと、
 ・サッカーノートを付けていて、忘れたくないこと、忘れちゃいけないことがぎっしり詰まっている。
 ・自分のスタイルを捨てて、監督のサッカースタイルに迎合しようとしている訳じゃない。
  監督が目指すサッカーの中で、自分を活かすための作業の一環として、監督の要求を知り、サッカーを理解しようと努めているだけだ。
 ・「選手全員が試合の空気を読み、察知しながら的確なポジションを取り、連動し、しっかり走る」サッカーが必要だと(ドイツW杯で)確認した。 
■言い訳せず、努力する姿勢がスゴイ! 評価5 日付2008-08-30
特に中村選手のファンというわけではなかったのですが、
サッカー選手としては足が遅いから、それをハンディととらえるのではなく、
足が遅いからこそ、他の選手よりも早く動きださなくてはいけないとか
自分のハンディを言い訳せず、克服するために努力している姿がスゴイと思いました。
見習いたいところです。

私が個人的に一番心に残ったのは
「思うようにうまくいかないことがあっても、誰かを悪者にして、終わらせるのではなくて、未来の糧にしなくちゃいけない。ただ気持ちを切り替えただけでは、苦しんだこと、悔しかった思いも無駄になってしまう。」という文章でした。

自分の思うようにいかないと「アイツが○○してくれてたらうまくいったのに。。。」とか
「どうせ○○だからうまくいかなくても仕方ない」と考えてしまいがちですが、
うまくいかないことさえも、未来のためにつなげるという姿勢は本当に素晴らしいと思います。

あとは、あらゆるポジションができることはいいこと。ということ。
このポジションならこの人しかいない!と思われることも大切だけど、
複数のポジションができることも、ある意味すごいことなんだと気づかせてくれました。
私個人に置き換えると、仕事上、ある専門分野を極めようと思っていましたが、
現実は、得意分野はあるものの業務範囲が広く、いろんなことをやっています。
このままじゃ、専門性を磨けない。。。と悩んでいましたが、
いろいろなことをできるのは悪いことじゃない。むしろいいことなんだ!と
励まされました。

また、同じようなことで悩んだときなどには読み返したい一冊になりました。
生き方、仕事の仕方などあらゆる面で参考になります。オススメです!
■書いてあることは当たり前のこと 評価5 日付2008-08-20
ふつうのビジネス書で書いてあることが、ふつうに書いてある。
俊輔でなければ売れない本だなと思いました。


面白いと感じたのは文章とキャリアをつたっていくと見えてきた2点
1他人の視線を気にしている
2他人の視線を無視している

1と2のバランスが面白い。「体が小さいから君はダメだよ」と横浜ユースに
落ちても「じゃあ小さい俺はどうすればいいのだろう?→テクニック勝負へ」
「イタリアで本来のポジションで使われない→よし、ゼネラリストになろう」
といい意味で他人を利用している。
他人の言動で悩んだり右往左往するのではなく、かといって頑固に無視するのではなく、
実に巧い動き方をしている。




これは中高生の部活や、ビジネスシーンでも生かせると思う。
中高の部活やカイシャでは、「上司や監督や先輩が絶対」と言う感じで、
盲目的に信じることを求められる。
反面、ジャーナリストや違う組織の人はそういうものを猛否定する。
俊輔はそういうのの「いいとこどり」をしてきたんだなーと思う。
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